る年祭の感想メモを今更ながら。
る・ひまわりさんのる年祭の感想書いてないと、年末終われないなぁ~~とか思ってたらいつの間にか春。
もう上映会も目前、ってことでもはや記憶が薄れかかっている中で、上映会の時に自分が注目して見返したいなぁと思うところをざっくばらんにメモします。
もはや感想ではないな!
<音楽が好き>
劇中歌は言わずもがな最高だけれど、BGM最高だなと思ったので好きなのを2つ。
記憶が薄れていたので、BGMにも注目して上映会に臨みたい。
まずは小松姫を救出し、戦場に向かう信之とのシーン。
る年うろ覚えメモ
— ろくぶて2 (@692TE2) 2018年4月28日
「戻れ小松」の小松姫と信之のシーンのBGM。1幕ラストのリプライズになっている。記憶喪失下手ピアノで失礼。 pic.twitter.com/9AC2uIvdaj
1幕ラスト(人生はゲーム)のリプライズになっていて、これがもう最高。
1幕ラストのyoutubeは、ゲネ映像もるひま公式も冒頭がカットされているので、自分で弾くしかなかった・・。
歌詞はこちら
https://ameblo.jp/le-fair/theme10-10103174181.html
(引用)
忠勝 ♪知っている 君の気持ち
♪弟をいつも思っている
信之 ♪呪われた この運命(さだめ)
♪家のため わかっているけれど
(引用ここまで)
ここの歌詞の部分ですね。
1幕の時の信之は、真田家、徳川、小松姫、弟の幸村と揺れに揺れている。
しかし小松姫誘拐事件が発生。
その姫を救いに行くが自分も囚われてしまう。
(引用)
S7 あの時に戻れたら
信之 ♪いつからこんな 男になった
♪心の中で 言い訳ばかり
(略)
♪だけど
♪終わらせなくちゃ
♪先へ進まなくちゃ
♪二度と 会えなくなっても
(引用)
そして決意が固まった後、小松姫に「戻れ小松」といって抱きしめるシーン。
その時に流れているのが、1幕ラスト「人生はゲーム」のリプライズ。なんてエモい!!!!!
あの自分にも迷っていた男が、腹を決めて、愛する人を振り切ってでも自分の為すべきことを為すシーンに、過去の自分を表すBGMを流すのが非常にニクイ。
(引用)
―どんな夫婦になりそうですか?
内藤:本当に妻が好きなので、妻が中心というか…。
(引用ここまで)
小松姫を愛している、でも自分の決意も決めたから振り回されず前に進む、人間らしく繊細な印象の信之の力強くて素敵なシーンがBGMでより際立ったと思いました。
2つ目の好きなBGM
みんな大好き豊臣、、、からの木村と秀頼の邂逅シーンのBGM。
る年うろ覚えメモ
— ろくぶて2 (@692TE2) 2018年4月28日
大野と淀が燃える大阪城に消えゆく場面から、木村と秀頼の邂逅に転換する際のBGM。豊臣のテーマBGMが、やさしく融解するような印象のピアノ。(しかし記憶喪失甚だしくこんなイメージだったよ、的な。) pic.twitter.com/xUvwh77hN0
豊臣家が終わる。大阪城が燃える。淀と大野が炎の中に消えていく。
いつも凛として、時にはヨガとかしながら楽しそうだった彼女たちが消えて行くときも、豊臣は変わらず豊臣で、いつもの豊臣テーマが流れる。
ただ、いつもと違うのは、その後秀頼と木村が邂逅する、その直前でBGMにも変化があること。
豊臣の凛としたBGMが、やさしく融解するようなほどけるような、そんな音楽に変化する。
その後の木村と秀頼。
豊臣家とその家臣、という枠組みではなく、己自身として互いにぶつかっている。
豊臣家のBGMが終わった後にこの二人のシーンがあるのは、すごくグッときます。
<重長について>
物語のテーマを背負う、重長。
色々な方の感想を拝見すると、重長苦手そうだったりとか、テーマ全体にしっくり来てない方もいらっしゃったような記憶があるのですが(既に曖昧)私自身はこの重長の役割にやられてしまいました。どちらかというと政宗寄りの立ち位置だからかもしれませんが。
重長のことを、安西氏がどのように演じていたのか。様々なネット上のインタビューを見ましたが、個人的に一番クリティカルかなぁーと思ったのはオールナイトニッポンの第一夜。
理由としては稽古初日が11月27日、この収録が11月29日。(当時調べたものがあっていれば。)
今回のる年のは、座学から稽古が始まったとるーちゃんブログにあったので、最初に物語のキーを担うもの、そしてそのテーマについてを考えている可能性が高い。
https://ameblo.jp/le-fair/entry-12333809921.html
そこから俳優さんそれぞれの解釈が追加されていって舞台が出来上がっていくと思うが、まだまっさらな状態で、でも絶対にぶれない根幹が最初の方の稽古にあるんじゃないかなと考えたため。(あっているかどうかは定かではない。)
◆オールナイトニッポン文字起こし
長いので略したいのだけれど、大事だなと思うので一部をまるっと。
安西
ネタバレにならない程度に
そうですね、性格的なことを言うと非常に真っ直ぐで、あの、んー嘘をつかないですし、自分に正直に生きている青年の役なんですけれども、なんかこう、イメージしていただけるのが一番いいのがこう、、
戦隊モノの、まあレッド、というか、
本当にこう、あの、真っ直ぐ・・・って感じです!
辻本
ははは笑 すごく気をつけながら喋ってるね笑
まあそして僕ですね。
僕は伊達政宗を演じるわけですけども、
まあまあ仙台藩の当主ということで
まあ天下取りですよね、天下を狙ってはいますね。
その中でも自分の家臣である、安西演じる片倉重長を、、えーまあ、幸村のところに、送り込んだり、
色々、まとめる側として、すごく悩みながらも、家康とかには躱しながらも・・・まあそういったところまでですかね言えるのが。
安西
その面白いのが、今日演出の板垣さんも仰ってたんですけれど
まあ、いわゆるこう、上司と部下の関係じゃないですか。
辻本さん演じる伊達政宗が上司にあたり、大人のなんていうんですかねその
大人が生きていく難しさ。
そして僕演じる片倉重長の、
ま、子どもじゃないですけど、その時代に、
20代前半ぐらいの人たちが思うようなことが
すごくなんか、現代に近いんじゃないのかな、って思うんです
辻本
うんー だから、若い頃に大人の言っていることが受け入れられない、ってしてたことって多分あるじゃないですか。
何を言ってるんだ、そういうことじゃないんだよ、何で伝わらないんだろう、みたいな。
そういうもやもやを演じているのが、やっぱりこう片倉重長というか。
安西
そうなんですよね、本当になんか・・なんか・・・
どの時代もそうですけど、特に今の時代とかって、わかんないですけど、僕自身がそうなんで、
そういう気持ちを代弁しているような役でもあるので、
非常に面白いなって思ってます。
辻本
すごく誰が見ても、こう、心になんか、こういうことあったな。
って、色々思い出すんじゃないかなって思いますよね。
で、僕は大人だから。大人なりの悩みですよね。
表情には出せなかったり。
安西
今日稽古でそういうことやりましたもんね。
辻本
今日ちょうどやったんで、えーちょっと
うまく話せてますw
というわけで、「戦隊モノのレッド」というこのワード。これはこの座学の中から出てきたものなのではないかなぁと思いました。演出の板垣さんから出されたものというか。
レッドってどういう感じかなぁと思った時、
真っ直ぐで、強さも優しさも持っている。何故か求心力があって、土壇場で任せられる、逞しさがある。物語の中心人物。
自分では当たり前だと思っていることはそのまま為すことで、自覚していないことで意図せず誰かを救えるような強さがある、というイメージを個人的に思っています。
初日初回を見た後の自分の感想
https://twitter.com/692TE/status/946426311953674245
重長は幸村を救えなかった。
「ヒーローにはなれなかった」という感想をどなたかが仰っていたましたが、私個人の解釈としては重長はヒーローです。
重長の救うべき相手は幸村ではなく、仙台藩、つまり政宗だと思っているからです。
今回、死の匂いがする者たちは終わり、生きること、未来に執着したものたちが生き残っている。幸村の死は美しいけれど、どんなに泥臭くても生きることが勝利です。
政宗は大阪の夏の陣で出撃する際、「絶対に生き延びてみせるぞ」的なセリフを言っていますよね。(セリフは忘却。)理想を語るときも、日常にある生を尊ぶようなことを言っていました。かといえば、亡霊が見えてしまうという呪いがかかっている。
この亡霊は本当に死人なのか、というとおそらくは後悔の念から自らが見せている亡霊だとは思っています。
ただ、本当の死人であろうとなかろうと、生を掴みきれていない危うさが政宗にはありました。
対して、重長は最初から一貫して「人として~、ただ生きたいだけなんだ、俺は。」です。
最後に辿りつた彼の答えも「俺政宗様と一緒に生きていきたい」でした。
彼は”正解"を求めながらも多分ここはぶれないんだと思うのです。この時代に、ちゃんと生きたいのです。
大人たち思惑が散々渦を巻いて、色々と巻き込まれて、まだ安定しない時、生を求めることは強さなのではないかなと思います。
私は歴史には疎いのでよく知りませんが。(日本史をセンター試験の1週間前に捨てた女。)
今回の話の主軸として、
豊臣(真田)VS徳川であり、仙台藩は両サイドから茶々をいれる第三者的立ち位置にいる。座長なのに中心に最初はいないんですよね。
ただ、豊臣からの死の臭い、家康の最期の仕事。
それらと対象的なこれからを「生きる」仙台藩の二人の物語だなと思います。
それを最後に作り上げたのが、戦隊のレッドの役割を持つ重長による政宗の呪いの開放だと感じています。
あのやり取りが二人を物語の主役にして、未来を見せてくれた。とても尊く目映い物語だと個人的には感じています。
あとここでは長くなるので省略しますが、
重長は幸村は救えなかったけれど、信之によって開放はされた。
それは救いだと個人的には思っています。
ちなみに、「生きる」のソースは基本安西氏のインタビューですかね。
上のオールナイトニッポン以外で言うと下辺り。
現代人ではなくわざわざ「生きる」を補っているあたりがポイントだなと。
(ただ安西ファンではないので、普段の彼のインタビューがこういう感じなら的外れかも知れませんが。)
◆Astage
https://www.youtube.com/watch?v=UGZFEk5f10s
https://ameblo.jp/le-fair/archive2-201708.html
8/30の記事があるのでこの近辺でのインタビューかな?
今回は片倉重長ということで作品の中で色んな人と出会って成長していく、葛藤していく役なんですけれども
「正解、なんですか!?」ってひたすら言ってるみたいなんですけれども
人生とか生きている中で正解を求めるんですけれども
結局は正解がないし、不正解もないんじゃないかなってことで
葛藤するような役になると思いますので
是非僕の重長のですね、葛藤を楽しんでいただけたらと思います。
◆アイデアニュース上(無料部分のみ)
https://ideanews.jp/archives/51615
安西
現代の生きる人の代弁者みたいな
◆アイデアニュース下
https://ideanews.jp/archives/51619
安西
非常にこう・・・面白い作品、でですね・・
現代に今生きる人達に、共感するところと、そこは共感できないよね、っていう部分がすごく描かれていて
非常にこう・・・面白さもあるけれど、見終わった後に、、えーなんか
自分がこれからどうしていこうかとか、そういうメッセージを与えられるような作品になっています。
余談ですが重長の若さでイラッとしつつ好きなのは、「人として~、ただ生きたいだけなんだ俺は」とか言ったタイミングでは特に何のビジョンもないのに、言うことだけはでかい若者みたいでとても青くてよいです。
同様に「俺がただで死ぬやつに見えますか?」というのも、若者の全能感を感じて、とてもよいです。
<政宗の呪いと亡霊>
あの亡霊のシーン。死んでいったものたちが一堂に会し、そしてその頂点に幸村がいる、印象的なシーンですが。
重長によって呪いが解かれた時、基本的に皆そのまま立ち去っていきます。ただ2名を除きます。
1人は小十郎。一瞬こちら側に歩み寄ってから立ち去ります。
初日の感想
る年メモ:○○○○○○○○○○○○○の片倉小十郎景綱、気のせいかもしれないんだけど○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○こなかったかしら。それって○○○○○○○○○故の行動なのかしら。 https://t.co/foHkYpQZsq
— ろくぶて (@692TE) 2017年12月28日
2人目は幸村。最後微笑んでいます。
はい、マチネも同様でしたし、最後に幸村が笑ってましたので、そういうことなのかなと思いました。
— ろくぶて (@692TE) 2017年12月29日
何故この2人なのかなと思うけれども、2人とも幸村の理想に触れた人たちだったからかなぁとか。
いつでもそばに居てくれた小十郎。この話とは関連しませんが笑っておられる殿が好き、と言ってくれた彼ですが、親子でそれを成し遂げてくれました。
幸村がどうして微笑んでいるのか、真相はわからないけれども、仙台に行きたかった、という「源次郎」としての本音があったからあれは真田幸村じゃなくて源次郎だったのかもなぁとか思ったり。
政宗は基本人を斬りたくない。基本死人を増やしたくない。
幸村に対して、できれば会いたくない、出会ったら斬らなくてはならない、と言っている。最後こそ斬り合うシーンにはなったけど、ベリーくんが「お前にできないことをやる、俺は斬る。」と言っていることから政宗の本質がうかがえます。
どうしても理想を違えた2人なので交わることも、ともに生きることも叶わなかったのだけれども、この亡霊シーンの微笑みが、政宗にとっての救いにも感じるので、るーちゃんカメラが抜いていてくれること祈ります。
<真田幸村と太閤秀吉殿下教>
カルト宗教団体真田村、、という印象。ラブ&ピース・・・"これで世界はピースされる"、とか言っちゃう系の人か。(※某95年をガッツリモチーフに使用したアニメより。)初見すごく気持ち悪い。
太閤秀吉殿下という、死んでいる・実体のないものに執着する姿は異様でした。
初日の感想
板垣さんのインタビューで、事前情報があったことは知りませんでした・・・ちゃんと読んでおけばよかった。
◆ランランエンタメ
http://ranran-entame.com/ranran/50228.html
(引用)
――それぞれの役柄のキャッチコピーが面白いのですが、例えば、佐奈さん演じる真田幸村の「純粋無垢な村長」というのはどんな発想からきているのでしょうか?
板垣:それね(笑)。まだ台本作ってる途中だからわからないと思うけど(笑)。
佐奈:謎めいていますよね(笑)。
板垣:なぜ、“純粋無垢な村長”なのかと言うと。真田幸村が紀伊(現・和歌山県)の九度山に幽閉されていた時代の話なんですけど、「真田十勇士のみなさんは、ものすごく真田幸村に心酔している」という人間関係から、幸村は「カリスマ性があって幽閉されているけれど、ひとつのユートピアみたいなものを作っている男」と考えてその辺りの物語を作ろうとしているんです。それで“純粋無垢な村長”という言い方になっているんです。
(引用ここまで)
はぁーー宗教ーーー。後々調べてみたら、あぁこれがモデルになってるのか、っていう村、ありましたね・・・
真田十勇士のみなさんが心酔してるのも「死にたい」理想を語るのも、非常に気持ち悪かったですし、「それを強制されていない」という事実も恐ろしさが有りました。自然とマインド・コントロールされているかのような。重長がどん引きしていた時めっちゃ共感してしまいました。
幸村は真田十勇士たちに対して好意がなかったわけではなく、好きだったんでしょうけど、でも「幸村」というご神体的役割の時にはそうもいかなかったんだろうなと思います。みんなをまとめ上げ、太閤秀吉殿下のため、その忠義を果たさねばならなかったので、真田十勇士に好意を返すことは特にしておらず、そこは一方通行だったんじゃないかなあと。
ただ、「源次郎」としての彼はそうではなくて、みんなの好意を素直に吐露していました。信之によって、ただの弟の「源次郎」にされた時、彼はそういうものからも開放されて、自分自身の理想を話せた。
そして何より。「幸村」として死ななかったのが非常に大きい。「幸村」として死ねば、所謂宗教団体のTOPですから、そのまま「神」となってしまうんですよね。でもちゃんと「人として」死ねた。
ここでようやくよかったなぁとも思えたし、切ないなとも思えたし、物語としてのカタルシスを得られたなと思いました。
あと失礼ながら、幸村におかえりなさい、って言ってほしいという方を多数お見かけして、そことの考えの違いには結構エグいなぁと思ってしまった派でした。自分の中の潔癖な部分に引っかかってしまい、どうにも気持ち悪い。私はこの死にゆく宗教団体に足を踏み入れたくないなと思ってしまいました。
一応表明していおきますが、佐奈氏のことは好きですよ。
―
ちょっとこのあたりで時間切れ。
本当は重長、秀頼、兼続あたりの対比とか、承認欲求のこととか、そういうことも書こうと思ったけれど、、まあ余裕があれば上映会後にメモしようかなと。
色々な関係性や思惑がすごい密度で絡んでいるので、色んな角度から考察したり思いを巡らせられるのがとても楽しい舞台でした。
一番の推しというか好きな組は仙台藩なのでそのあたりもあるにはあるけれど、上映会後は胸がいっぱいで何も書けなくなるんじゃないかなぁとか思ったり。
というわけでブログを普段書かないので読みにくいだろうけれど自分用メモなのでオッケオッケ。上映会を楽しみに、そしてDVDの発売を楽しみにして今を生きようと思います。